ライフプランニングと資金計画2024年10月1日時点の法令に基づく出題です
2025年1月 FP2級学科 問4
老齢厚生年金の繰下げ支給に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1老齢厚生年金の繰下げ支給による年金の増額率は、繰り下げた月数に0.5%を乗じて得た率である。
- 2老齢厚生年金の受給権者が、老齢厚生年金の受給権を取得したときに遺族厚生年金の受給権者であった場合、老齢厚生年金の繰下げ支給の申出をすることができない。
- 3老齢厚生年金の受給権者が、老齢厚生年金の繰下げ支給の申出をする場合、老齢基礎年金の繰下げ支給の申出を同時に行わなければならない。
- 4加給年金額が加算される老齢厚生年金について繰下げ支給の申出をする場合、加給年金額についても繰下げ支給による増額の対象となる。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
老齢厚生年金の繰下げ支給について、増額の仕組み、繰下げの申出ができない場合、老齢基礎年金との関係、加給年金額の扱いを問う問題である。
正解の根拠
老齢厚生年金の受給権を取得したときに、他の年金たる給付の受給権者であった者は、繰下げの申出をすることができない(厚生年金保険法第44条の3第1項)。遺族厚生年金は「他の年金たる給付」に含まれるため、老齢厚生年金の受給権取得時に遺族厚生年金の受給権者であった者は繰下げを選べない。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:不適切。繰下げによる加算額は政令で定める額とされており(厚生年金保険法第44条の3第4項)、その増額率は繰り下げた月数に0.5%を乗じた率ではない。
肢2:適切。遺族厚生年金は他の年金たる給付に当たり、受給権取得時にその受給権者であれば繰下げの申出はできない。
肢3:不適切。老齢厚生年金と老齢基礎年金の繰下げは、別々に申し出ることができる。同時の申出が求められるのは、二以上の種別の被保険者期間に基づく老齢厚生年金どうしである(厚生年金保険法第78条の28第2項)。
肢4:不適切。加給年金額は繰下げによる増額の対象とならず、繰下げの待機中は加給年金額も支給されない。
一言まとめ
繰下げは「他の年金の受給権があると不可」「基礎と厚生は別々に選べる」「加給年金額は増えない」をセットで覚える。
一問一答各肢の正誤
×肢1老齢厚生年金の繰下げ支給による年金の増額率は、繰り下げた月数に0.5%を乗じて得た率である。
繰下げによる加算額は政令で定める額とされ、増額率は繰り下げた月数に0.5%を乗じた率ではない。
○肢2老齢厚生年金の受給権者が、老齢厚生年金の受給権を取得したときに遺族厚生年金の受給権者であった場合、老齢厚生年金の繰下げ支給の申出をすることができない。
受給権取得時に他の年金たる給付である遺族厚生年金の受給権者であった者は、老齢厚生年金の繰下げの申出をすることができない。
×肢3老齢厚生年金の受給権者が、老齢厚生年金の繰下げ支給の申出をする場合、老齢基礎年金の繰下げ支給の申出を同時に行わなければならない。
老齢厚生年金と老齢基礎年金の繰下げは別々に申し出ることができ、同時申出が必要なのは二以上の種別の期間に基づく老齢厚生年金どうしである。
×肢4加給年金額が加算される老齢厚生年金について繰下げ支給の申出をする場合、加給年金額についても繰下げ支給による増額の対象となる。
加給年金額は繰下げによる増額の対象とならず、繰下げの待機中は加給年金額も支給されない。
関連条文解説で引用
- 厚生年金保険法第44条の3第4項
- 厚生年金保険法第44条の3第1項
- 厚生年金保険法第78条の28第2項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2025年1月 問4 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2024年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。