金融資産運用2024年10月1日時点の法令に基づく出題です
2025年1月 FP2級学科 問29
上場株式等の譲渡および配当等(一定の大口株主等が受けるものを除く)に係る税金等に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、本問においては、特定口座のうち、源泉徴収がされない口座を簡易申告口座といい、源泉徴収がされる口座を源泉徴収選択口座という。
- 1上場株式等に係る配当所得等について、総合課税を選択して確定申告をした場合、上場株式等に係る譲渡損失の金額と損益通算することができる。
- 2上場株式等に係る配当所得等の金額と損益通算してもなお控除しきれない上場株式等に係る譲渡損失の金額は、確定申告をすることにより、翌年以後5年間にわたって繰り越すことができる。
- 3簡易申告口座には、上場株式等の配当等を受け入れることはできない。
- 4源泉徴収選択口座は、開設が投資家1人当たり1口座までとされており、複数の金融機関にそれぞれ源泉徴収選択口座を開設することはできない。
正解と解説AI解説
正解 肢3
本問の論点
上場株式等の配当と譲渡損失の損益通算・繰越控除、および特定口座の仕組みを問う問題である。
正解の根拠
特定口座での配当等の受入れは、源泉徴収選択口座に設けた特定上場株式配当等勘定への受入れとして定められている(措置法第37条の11の6第1項)。したがって、源泉徴収がされない簡易申告口座には配当等を受け入れることができない。よって、正解は肢3。
各肢の検討
肢1:不適切。譲渡損失を控除できるのは分離課税の上場株式等に係る配当所得等の金額が限度である(措置法第37条の12の2第1項)。総合課税を選択した配当はその対象外であり、損益通算できない。
肢2:不適切。控除しきれない譲渡損失の繰越控除は、前年以前三年内に生じたものが対象である(措置法第37条の12の2第5項)。5年間ではない。
肢3:適切。配当等を受け入れることができるのは源泉徴収選択口座に限られる。
肢4:不適切。受理できないのは、同一の金融商品取引業者等に重ねて提出された特定口座開設届出書である(措置法第37条の11の3第5項)。複数の金融機関にそれぞれ源泉徴収選択口座を開設できる。
一言まとめ
配当の受入れは源泉徴収選択口座のみ、繰越控除は三年、特定口座は金融機関ごと、総合課税の配当は損益通算不可、とセットで押さえる。
一問一答各肢の正誤
×肢1上場株式等に係る配当所得等について、総合課税を選択して確定申告をした場合、上場株式等に係る譲渡損失の金額と損益通算することができる。
譲渡損失の控除は分離課税の上場株式等に係る配当所得等の金額が限度であり、総合課税を選択した配当はその対象外となるため損益通算できない。
×肢2上場株式等に係る配当所得等の金額と損益通算してもなお控除しきれない上場株式等に係る譲渡損失の金額は、確定申告をすることにより、翌年以後5年間にわたって繰り越すことができる。
控除しきれない上場株式等に係る譲渡損失の繰越控除は前年以前三年内に生じたものが対象であり、5年間ではない。
○肢3簡易申告口座には、上場株式等の配当等を受け入れることはできない。
上場株式等の配当等を受け入れる特定上場株式配当等勘定は源泉徴収選択口座に設けられるものであり、簡易申告口座には受け入れられない。
×肢4源泉徴収選択口座は、開設が投資家1人当たり1口座までとされており、複数の金融機関にそれぞれ源泉徴収選択口座を開設することはできない。
受理できないのは同一の金融商品取引業者等に重ねて提出された特定口座開設届出書であり、複数の金融機関にそれぞれ開設できる。
関連条文解説で引用
- 措置法第37条の12の2第1項
- 措置法第8条の4第2項
- 措置法第37条の12の2第5項
- 措置法第37条の11の6第1項
- 措置法第37条の11の6第4項第1号
- 措置法第37条の11の3第5項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2025年1月 問29 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2024年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。