不動産2024年4月1日時点の法令に基づく出題です
2025年5月公表分(CBT) FP2級学科 問50
土地の有効活用の手法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1事業受託方式では、土地所有者は建物の建設資金を負担することなく、土地有効活用の企画、建設会社の選定、建物の建設、建設した建物の管理・運営等をデベロッパーに任せることができる。
- 2建設協力金方式では、土地所有者が土地上に建設するビルや店舗等を貸し付ける予定のテナントから、建設資金の全部または一部を借り受け、当該建物を建設することとなる。
- 3定期借地権方式では、土地所有者が土地上に建設される建物の所有名義人となり、当該土地と建物を一定期間貸し付けることにより地代・賃料収入を得ることができる。
- 4等価交換方式では、土地所有者は建物の建設資金を調達する必要はなく、土地の所有権の一部を譲渡することにより、当該土地上に建設された建物の全部を取得することができる。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
土地所有者が土地を活用する代表的な手法である事業受託方式・建設協力金方式・定期借地権方式・等価交換方式について、建設資金を誰が負担し、建物を誰が所有するかという違いを問う問題である。
正解の根拠
建設協力金方式は、建物に入居する予定のテナントから建設資金の全部または一部を借り受け、土地所有者が自ら建物を建設する手法である。借り受けた建設協力金は、賃貸期間中に賃料と相殺するなどして返済していくのが一般的で、建物は土地所有者の名義となる。肢2はこの仕組みを正しく述べている。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:不適切。事業受託方式は企画から建設、管理・運営までをデベロッパーに任せる手法だが、建設資金は土地所有者が負担するのが原則である。
肢2:適切。テナントから建設資金を借り受けて建物を建設する。
肢3:不適切。定期借地権方式では土地を貸すだけで、建物を建設・所有するのは借地人である。借地権は建物の所有を目的とする地上権または土地の賃借権である(借地借家法第2条第1項第1号)。土地所有者が得るのは地代収入となる。
肢4:不適切。等価交換方式では土地の一部を譲渡し、その対価として建物の一部を取得する。建物の全部を取得するのではない。
一言まとめ
「資金を出すのは誰か」「建物の名義は誰か」という観点で各方式を整理すると、ひっかけの記述を見抜きやすい。
一問一答各肢の正誤
×肢1事業受託方式では、土地所有者は建物の建設資金を負担することなく、土地有効活用の企画、建設会社の選定、建物の建設、建設した建物の管理・運営等をデベロッパーに任せることができる。
事業受託方式は企画・建設・管理運営をデベロッパーに任せる手法だが、建設資金は土地所有者が自ら負担するのが原則である。
○肢2建設協力金方式では、土地所有者が土地上に建設するビルや店舗等を貸し付ける予定のテナントから、建設資金の全部または一部を借り受け、当該建物を建設することとなる。
建設協力金方式は、入居予定のテナントから建設資金の全部または一部を借り受け、土地所有者が自己名義で建物を建設する手法である。
×肢3定期借地権方式では、土地所有者が土地上に建設される建物の所有名義人となり、当該土地と建物を一定期間貸し付けることにより地代・賃料収入を得ることができる。
定期借地権方式では土地を借地人に貸すだけで、建物を建設・所有するのは借地人であり、土地所有者が得るのは地代収入である。
×肢4等価交換方式では、土地所有者は建物の建設資金を調達する必要はなく、土地の所有権の一部を譲渡することにより、当該土地上に建設された建物の全部を取得することができる。
等価交換方式では、土地の一部を譲渡した対価として建物の一部を取得するのであり、建物の全部を取得するわけではない。
関連条文解説で引用
- 借地借家法第2条第1項第1号
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験(2025年5月公表分) 問50 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2024年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。