不動産2024年4月1日時点の法令に基づく出題です
2025年5月公表分(CBT) FP2級学科 問49
個人が土地を譲渡した場合の譲渡所得に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1譲渡した土地の取得費が不明な場合、譲渡所得の金額の計算上、譲渡収入金額の10%相当額を取得費とすることができる。
- 2土地の譲渡に係る所得については、譲渡した日の属する年の1月1日における当該土地の所有期間が5年を超える場合、長期譲渡所得に区分される。
- 3土地の譲渡に係る所得が長期譲渡所得に区分される場合、課税長期譲渡所得金額に対し、原則として、所得税(復興特別所得税を含む)15.315%、住民税5%の税率により課税される。
- 4土地を譲渡する際に支出した仲介手数料は、譲渡所得の金額の計算上、譲渡費用に含まれる。
正解と解説AI解説
正解 肢1
本問の論点
土地の譲渡所得について、取得費が不明な場合の概算取得費、長期・短期の区分、長期譲渡所得の税率、譲渡費用の範囲を問う問題である。
正解の根拠
取得費が不明な場合に概算取得費として認められるのは、通達による取扱いとして譲渡収入金額の5%相当額であり、10%相当額ではない。肢2〜4はいずれも正しい。よって、正解は肢1。
各肢の検討
肢1:不適切。概算取得費は譲渡収入金額の5%相当額であり、10%とする点が誤り。
肢2:適切。措置法第31条第1項は、譲渡した年の1月1日において所有期間が5年を超える土地等の譲渡を長期譲渡所得の対象としている。所有期間は、取得の日の翌日から引き続き所有していた期間をいう(措置法第31条第2項)。
肢3:適切。長期譲渡所得は他の所得と区分し、課税長期譲渡所得金額の百分の十五に相当する所得税が課される(措置法第31条第1項)。復興特別所得税を含めて15.315%、住民税5%の分離課税となる。
肢4:適切。所得税法第33条第3項は、総収入金額から取得費と資産の譲渡に要した費用の額を控除すると定めている。仲介手数料はこの譲渡費用に含まれる。
一言まとめ
概算取得費は「収入金額の5%」、長期・短期は「譲渡した年の1月1日で5年超か」で判定すると押さえる。
一問一答各肢の正誤
×肢1譲渡した土地の取得費が不明な場合、譲渡所得の金額の計算上、譲渡収入金額の10%相当額を取得費とすることができる。
取得費が不明な場合に概算取得費として認められるのは、通達による取扱いとして譲渡収入金額の5%相当額であり、10%相当額とする記述は誤りである。
○肢2土地の譲渡に係る所得については、譲渡した日の属する年の1月1日における当該土地の所有期間が5年を超える場合、長期譲渡所得に区分される。
長期譲渡所得は、譲渡した年の1月1日において所有期間が5年を超える土地等の譲渡による所得であり、所有期間は取得の日の翌日から引き続き所有していた期間である。
○肢3土地の譲渡に係る所得が長期譲渡所得に区分される場合、課税長期譲渡所得金額に対し、原則として、所得税(復興特別所得税を含む)15.315%、住民税5%の税率により課税される。
長期譲渡所得は他の所得と区分し、課税長期譲渡所得金額の百分の十五に相当する所得税が課される分離課税であり、復興特別所得税を含め15.315%、住民税5%で課税される。
○肢4土地を譲渡する際に支出した仲介手数料は、譲渡所得の金額の計算上、譲渡費用に含まれる。
譲渡所得の金額は総収入金額から取得費と資産の譲渡に要した費用の額を控除して計算し、仲介手数料はその譲渡に要した費用に含まれる。
関連条文解説で引用
- 措置法第31条第1項
- 措置法第31条第2項
- 所得税法第33条第3項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験(2025年5月公表分) 問49 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2024年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。