金融資産運用2025年4月1日時点の法令に基づく出題です
2026年5月公表分(CBT) FP2級学科 問25
株式の信用取引の一般的な仕組みに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1信用取引では、売買が成立した後に相場が変動し、その日の終値を基に計算される委託保証金率が、証券会社が定める最低委託保証金維持率を下回った場合、追加保証金を差し入れるなどの方法により、委託保証金の不足を解消しなければならない。
- 2信用取引では、現物株式を所有していない場合、その株式の買建てを行うことはできるが、売建てを行うことはできない。
- 3金融商品取引法等によれば、原則として、株式の信用取引を行う際の委託保証金の額は30万円以上で、かつ、当該信用取引に係る株式の約定価額に100分の30を乗じた金額以上でなければならないとされている。
- 4証券取引所の規則等に基づく制度信用取引で始めた取引を、途中で証券会社との契約に基づく一般信用取引に変更することはできない。
正解と解説AI解説
正解 肢2
本問の論点
株式の信用取引の基本的な仕組みを問う問題である。委託保証金と追加保証金、買建てと売建て、制度信用取引と一般信用取引の区別が論点となる。
正解の根拠
信用取引は、証券会社から資金を借りて株式を買い付ける(買建て)か、株式を借りて売り付ける(売建て)取引である。株式を借りて売ることができるので、現物株式を所有していなくても売建てを行うことができる。肢2は「売建てを行うことはできない」としており誤りである。よって、正解は肢2。
各肢の検討
肢1:適切。終値を基に計算した委託保証金率が最低委託保証金維持率を下回った場合は、追加保証金の差入れなどにより不足を解消しなければならない。
肢2:不適切。信用取引では株式を借りて売ることができるため、現物株式を所有していなくても売建てが可能である。
肢3:適切。金融商品取引業者は、信用取引について、有価証券の時価に所定の率を乗じた額を下らない金銭の預託を顧客から受けなければならない(金商法第161条の2第1項)。原則として、委託保証金は30万円以上で、かつ約定価額に100分の30を乗じた金額以上とされている。
肢4:適切。制度信用取引で始めた取引を、途中で一般信用取引に変更することはできない。
一言まとめ
信用取引は「買い」からも「売り」からも始められる点が現物取引との大きな違いである。売建ての可否は頻出の論点である。
一問一答各肢の正誤
○肢1信用取引では、売買が成立した後に相場が変動し、その日の終値を基に計算される委託保証金率が、証券会社が定める最低委託保証金維持率を下回った場合、追加保証金を差し入れるなどの方法により、委託保証金の不足を解消しなければならない。
終値を基に計算した委託保証金率が最低委託保証金維持率を下回った場合は、追加保証金の差入れなどで不足を解消しなければならない。
×肢2信用取引では、現物株式を所有していない場合、その株式の買建てを行うことはできるが、売建てを行うことはできない。
信用取引では証券会社から株式を借りて売ることができるため、現物株式を所有していなくても売建てを行うことができる。
○肢3金融商品取引法等によれば、原則として、株式の信用取引を行う際の委託保証金の額は30万円以上で、かつ、当該信用取引に係る株式の約定価額に100分の30を乗じた金額以上でなければならないとされている。
金融商品取引業者は信用取引について時価に所定の率を乗じた額を下らない金銭の預託を受けなければならず、原則として委託保証金は30万円以上かつ約定価額の100分の30以上とされている。
○肢4証券取引所の規則等に基づく制度信用取引で始めた取引を、途中で証券会社との契約に基づく一般信用取引に変更することはできない。
制度信用取引と一般信用取引は別個の取引であり、制度信用取引で始めた取引を途中で一般信用取引に変更することはできない。
関連条文解説で引用
- 金商法第161条の2第1項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験(2026年5月公表分) 問25 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2025年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。