タックスプランニング2023年4月1日時点の法令に基づく出題です
2023年9月 FP2級学科 問33
所得税の損益通算に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1終身保険の解約返戻金を受け取ったことによる一時所得の金額の計算上生じた損失の金額は、給与所得の金額と損益通算することができる。
- 2先物取引に係る雑所得の金額の計算上生じた損失の金額は、上場株式等に係る譲渡所得の金額と損益通算することができる。
- 3不動産所得の金額の計算上生じた損失の金額のうち、不動産所得を生ずべき業務の用に供する土地の取得に要した負債の利子の額に相当する部分の金額は、事業所得の金額と損益通算することができる。
- 4業務用車両を売却したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額は、事業所得の金額と損益通算することができる。
正解と解説AI解説
正解 肢4
本問の論点
所得税の損益通算について、損失が生じた所得の種類ごとに通算できるかどうか、また特例により通算が制限される部分を区別できるかを問う問題である。一時所得、先物取引に係る雑所得、土地取得の負債利子、業務用資産の譲渡損失が素材となっている。
正解の根拠
損益通算の対象となるのは、不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得の金額の計算上生じた損失である。業務用車両の売却による損失は譲渡所得の損失にあたるため、事業所得の金額と損益通算することができる。よって、正解は肢4。
各肢の検討
肢1:不適切。一時所得の損失は損益通算の対象とならず、給与所得の金額とは通算できない。
肢2:不適切。租税特別措置法施行令第26条の23第1項第3号は、先物取引による雑所得の損失をその先物取引による事業所得及び譲渡所得の金額から控除すると定めており、上場株式等に係る譲渡所得とは通算できない。
肢3:不適切。措置法第41条の4第1項により、土地等を取得するために要した負債の利子の額に相当する部分の損失は生じなかったものとみなされ、事業所得と通算できない。
肢4:適切。業務用車両の譲渡損失は譲渡所得の損失であり、事業所得と通算できる。
一言まとめ
通算できる損失は「不動産・事業・山林・譲渡」の頭文字で「富士山上」と覚え、土地の負債利子などの除外部分を押さえる。
一問一答各肢の正誤
×肢1終身保険の解約返戻金を受け取ったことによる一時所得の金額の計算上生じた損失の金額は、給与所得の金額と損益通算することができる。
一時所得の金額の計算上生じた損失は損益通算の対象とならないため、給与所得の金額と通算することはできない。
×肢2先物取引に係る雑所得の金額の計算上生じた損失の金額は、上場株式等に係る譲渡所得の金額と損益通算することができる。
先物取引による雑所得の損失は、その先物取引による事業所得及び譲渡所得の金額から控除するものとされ、上場株式等に係る譲渡所得とは通算できない。
×肢3不動産所得の金額の計算上生じた損失の金額のうち、不動産所得を生ずべき業務の用に供する土地の取得に要した負債の利子の額に相当する部分の金額は、事業所得の金額と損益通算することができる。
不動産所得の損失のうち土地等を取得するために要した負債の利子に相当する部分は、損益通算の規定の適用上生じなかったものとみなされる。
○肢4業務用車両を売却したことによる譲渡所得の金額の計算上生じた損失の金額は、事業所得の金額と損益通算することができる。
業務用車両の売却による損失は譲渡所得の金額の計算上生じた損失であり、事業所得の金額と損益通算することができる。
関連条文解説で引用
- 租税特別措置法施行令第26条の23第1項
- 租税特別措置法施行令第26条の23第1項第3号
- 措置法第41条の4第1項
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2023年9月 問33 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2023年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。