タックスプランニング2023年4月1日時点の法令に基づく出題です
2023年9月 FP2級学科 問35
所得税の申告に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- 1青色申告者は、仕訳帳、総勘定元帳その他一定の帳簿を原則として10年間保存しなければならない。
- 2青色申告者が申告期限後に確定申告書を提出した場合、適用を受けることができる青色申告特別控除額は最大55万円となる。
- 3青色申告者の配偶者で青色事業専従者として給与の支払いを受ける者は、その者の合計所得金額の多寡にかかわらず、控除対象配偶者には該当しない。
- 4青色申告者に損益通算してもなお控除しきれない損失の金額(純損失の金額)が生じた場合、その損失の金額を翌年以後最長で7年繰り越して、各年分の所得金額から控除することができる。
正解と解説AI解説
正解 肢3
本問の論点
青色申告者の帳簿の保存期間、期限後申告と青色申告特別控除、青色事業専従者と控除対象配偶者の関係、純損失の繰越期間を問う問題である。
正解の根拠
所得税法第2条第1項第33号は、同一生計配偶者から、青色事業専従者に該当し給与の支払を受ける者を除いている。控除対象配偶者は同一生計配偶者のうち合計所得金額が千万円以下である居住者の配偶者をいう(所得税法第2条第1項第33号の2)。したがって、青色事業専従者として給与の支払を受ける配偶者は、その者の合計所得金額の多寡にかかわらず控除対象配偶者に該当しない。よって、正解は肢3。
各肢の検討
肢1:不適切。帳簿の保存期間は原則として10年ではなく、それより短い。
肢2:不適切。最大55万円の控除は期限内申告が要件の一つであり、期限後申告ではより少ない控除額にとどまる。
肢3:適切。上記のとおり、同一生計配偶者から除かれるため控除対象配偶者に該当しない。
肢4:不適切。純損失の金額とは、損益通算の規定を適用してもなお控除しきれない部分の金額をいう(所得税法第2条第1項第25号)。その繰越期間は最長7年ではなく、これより短い。
一言まとめ
青色事業専従者として給与を受ける配偶者は、所得の多寡を問わず控除対象配偶者にならない。帳簿保存と純損失の繰越の期間は選択肢の年数より短い。
一問一答各肢の正誤
×肢1青色申告者は、仕訳帳、総勘定元帳その他一定の帳簿を原則として10年間保存しなければならない。
青色申告者の仕訳帳・総勘定元帳などの帳簿の保存期間は、原則として10年ではなく、それより短い期間とされている。
×肢2青色申告者が申告期限後に確定申告書を提出した場合、適用を受けることができる青色申告特別控除額は最大55万円となる。
最大55万円の青色申告特別控除は申告期限内の提出が要件の一つであり、期限後申告では55万円の控除は受けられず、より少ない控除額となる。
○肢3青色申告者の配偶者で青色事業専従者として給与の支払いを受ける者は、その者の合計所得金額の多寡にかかわらず、控除対象配偶者には該当しない。
同一生計配偶者からは青色事業専従者として給与の支払を受ける者が除かれ、控除対象配偶者は同一生計配偶者のうちの一定の者であるため、所得の多寡にかかわらず控除対象配偶者に該当しない。
×肢4青色申告者に損益通算してもなお控除しきれない損失の金額(純損失の金額)が生じた場合、その損失の金額を翌年以後最長で7年繰り越して、各年分の所得金額から控除することができる。
青色申告者の純損失の金額の繰越控除の期間は、翌年以後最長7年ではなく、それより短い期間である。
関連条文解説で引用
- 所得税法第2条第1項第33号
- 所得税法第2条第1項第33号の2
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2023年9月 問35 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2023年4月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。