タックスプランニング2023年10月1日時点の法令に基づく出題です
2024年5月 FP2級学科 問37
法人税の損金に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 1法人が役員に支給する定期同額給与の額を損金の額に算入するためには、所定の時期に確定額を支給する旨の定めの内容に関する届出書を、あらかじめ納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
- 2法人が納付した法人税の本税および法人住民税の本税の額は、損金の額に算入することができない。
- 3法人が納付した法人事業税の本税の額は、原則として、その法人事業税に係る納税申告書を提出した日の属する事業年度の損金の額に算入することができる。
- 4法人が国または地方公共団体に対して支払った寄附金は、原則として、その全額を損金の額に算入することができる。
正解と解説AI解説
正解 肢1
本問の論点
法人税の所得計算における損金算入の可否を問う問題である。役員給与の届出要件、租税公課、国等への寄附金が論点である。
正解の根拠
定期同額給与は、支給時期が一月以下の一定の期間ごとである給与で、各支給時期の支給額が同額であるものなどをいう(法人税法第34条第1項第1号)。確定額を支給する旨の定めの内容の届出は、別の区分の給与について一定の場合に求められる要件である(法人税法第34条第1項第2号)。よって、正解は肢1。
各肢の検討
肢1:不適切。定期同額給与の損金算入に届出は不要である。
肢2:適切。法人税の本税の額は、退職年金等積立金に対する法人税など一定のものを除き、損金の額に算入しない(法人税法第38条第1項)。道府県民税及び市町村民税(退職年金等積立金に対する法人税に係るものを除く)も損金不算入である(法人税法第38条第2項第2号)。
肢3:適切。法人事業税の本税の額は、原則として、納税申告書を提出した日の属する事業年度の損金の額に算入される。
肢4:適切。国または地方公共団体に対する寄附金は、原則として、その全額が損金の額に算入される。
一言まとめ
届出が要るのは確定額を支給する給与で、定期同額給与は不要。法人税・住民税は損金不算入、事業税は損金算入と区別する。
一問一答各肢の正誤
×肢1法人が役員に支給する定期同額給与の額を損金の額に算入するためには、所定の時期に確定額を支給する旨の定めの内容に関する届出書を、あらかじめ納税地の所轄税務署長に提出しなければならない。
定期同額給与の定義に税務署長への届出の要件は無く、確定額を支給する旨の定めの内容の届出は、所定の時期に確定額を支給する別の区分の給与について一定の場合に求められるものである。
○肢2法人が納付した法人税の本税および法人住民税の本税の額は、損金の額に算入することができない。
法人税の本税は一定のものを除き損金不算入であり、道府県民税及び市町村民税(退職年金等積立金に対する法人税に係るものを除く)も損金不算入とされている。
○肢3法人が納付した法人事業税の本税の額は、原則として、その法人事業税に係る納税申告書を提出した日の属する事業年度の損金の額に算入することができる。
法人事業税の本税は、原則として、その納税申告書を提出した日の属する事業年度の損金の額に算入される。
○肢4法人が国または地方公共団体に対して支払った寄附金は、原則として、その全額を損金の額に算入することができる。
国または地方公共団体に対する寄附金は、原則として、その全額が損金の額に算入される。
関連条文解説で引用
- 法人税法第34条第1項第1号
- 法人税法第34条第1項第2号
- 法人税法第38条第1項
- 法人税法第38条第2項第2号
出典:日本FP協会 2級ファイナンシャル・プランニング技能検定学科試験 2024年5月 問37 を加工して作成。本サイトは非公式の学習サイトです。
解説は2023年10月1日時点の法令に基づきます。基準日以降の改正が反映されていない場合があります。本サイトの解説は学習補助を目的とし、税務・投資・法律に関する助言ではありません。